7・8災害に遭った当時を振り返る栗山榮さん=太良町の大浦小学校

 太良町大浦で44人の死者を出した1962(昭和37)年7月8日の豪雨災害について、子どもたちが学ぶ集会が9日、大浦小学校であった。土砂災害に見舞われた栗山榮さん(74)が体験を振り返りながら自然災害の恐ろしさを伝えた。豪雨が続いた直後とあって、児童たちは静かに耳を傾けていた。

 「7・8災害」は、長引いた梅雨の豪雨で、大浦小のそばにある権現山が地滑りを起こした。土砂は運動場を越え、校舎の半分を壊し、住宅をのみ込んだ。当時19歳だった栗山さんは自宅の近くで泥水とともに数百メートル押し流された。着衣が流木に引っかかり、それを歯でかみ切ってはい出たという。

 「『山が来た』。誰かが叫んだが、逃げる間もなく泥水の中だった。もうだめだと思った」と栗山さん。牙をむいた時の自然の恐ろしさを振り返り、「大雨に十分に注意して」と語気を強めて訴えた。

 集会は災害の記憶を語り継ぐとともに、犠牲者の冥福を祈り命の尊さを考えるため、毎年行っている。6年生の古井将和君(11)は「身近でも災害があって、校舎が崩れるなんて」。荒川涼子さん(11)は「災害は止められないので、早く避難することが大事だと思った」と話した。

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