佐賀県は本年度から、18歳を迎え児童養護施設を退所した若者の生活や就労を継続的に支援する事業を始める。就労相談員や支援コーディネーターがさまざまな相談に親身になって対応するほか、悩みを抱えた若者たちが気軽に集える居場所づくりも行う。

 虐待や経済的困窮などを背景に親元を離れ、児童養護施設で暮らす子どもたちは県内6施設に約200人いる。子どもたちは原則、18歳を迎えると施設を退所する必要がある。退所後の若者が離職した場合、保護者の支援を得られないため、経済的に厳しくなり、住居などにも困るという声が福祉関係者から上がっていた。

 支援事業は「18歳の巣立ち応援事業」として実施する。対象は本年度、児童養護施設を退所する人や、すでに退所して支援を必要としている若者。ノウハウを持ったNPOへの業務委託を想定し、コーディネーターが支援計画を作り、退所後も継続して若者の生活や就労を支える。

 交通の利便性が高い場所に拠点を設け、若者たちが集まれるようにする。施設の設置費や2人分の人件費を含む事業費は790万円。半分を国庫補助で賄う。事業の開始時期は未定で、初年度は十数人規模の対象者を想定している。

 事業では里親やファミリーホームを巣立つ若者も対象にする。県こども家庭課は「施設は退所後も相談を受けるようになっているが、現実的には今いる子どもたちの対応で手いっぱい。職員の入れ替わりなど、家庭と異なる面もある。公的な支援で他の人と同じ条件に近づけられれば」としている。

このエントリーをはてなブックマークに追加