厳木バイパスののり面が崩落し、隣接する「道の駅厳木」の駐車場に土砂などが流れ込んだ現場を視察した山口知事(右から2人目)=唐津市厳木町

 記録的な大雨で佐賀県内各地で土砂災害が発生したことを受けて、山口祥義知事は9日、農作物や交通網などに被害のあった地域を巡り、状況を確認した。視察を踏まえて急きょ開いた庁内会議では「復旧・復興に向け、(県が)全力で活動していくというメッセージを県民に伝えたい」と全庁を挙げた取り組みの推進を確認した。

 山口知事はまず、唐津市厳木町の「道の駅厳木」を視察。厳木バイパス牧瀬インターチェンジ(IC)ののり面が崩れ、駐車場に土砂などが流れ込んだ現場の状況を確認した。

 佐賀国道事務所の山田隆則所長が、朝からのり面を覆っていたブルーシートを取って、土砂やがれきの撤去に着手したことを説明。道の駅が10日の営業再開を目指しており、駐車場の復旧や、厳木バイパスの通行止め解除に向けた作業を急ぐとした。

 その後は、同市浜玉町のJR筑肥線の列車脱線現場で復旧作業を確認し、佐賀市富士町の杉山地区にも足を伸ばした。山腹が崩れて土砂が流入した約60アールの水田と、流れ込んだ土砂で一部が倒壊したホウレンソウのビニールハウスを視察し、農家から状況を聞いた。

 夕方から県庁で開いた会議で山口知事は、「(視察現場で)『今までこういったことはなかった』と何度も聞いた。われわれも常に最悪を意識しないといけない」と各部長らに呼び掛け、被害の全容把握を急ぎ、対応スケジュールを整理するよう指示した。

 社会資本関係の被害については、災害発生時、都道府県は終息後10日以内に国に報告し、国は被災後2カ月以内をめどに職員を派遣して査定を行い、工事費を決定する。県は9日を終息日とし、19日までの被害報告、9月ごろの査定を想定。当初予算の災害復旧費を上回る場合は、9月の定例県議会に補正予算を計上する見込み。

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