庇の下の集荷場

 5月の小梅・古城梅を収穫して、6月、南高梅の季節になりました。伊万里の南高梅は、フルーティーな香りと、まろやかなうまみが特徴です。

 早朝5時から収穫を始めました。気温が上がらぬ午前中に、混入の枝葉を除き、傷や瘢痕(はんこん)を確かめて一粒ずつ一次選別して、JA伊万里の梅選果場に運びます。

 選果場は伊万里市大坪町の小高い山の上。山路のあちこちに薄紅色のネムの花が咲き、ホトトギスの声が聞こえます。つがいのキジや九州ではまれになったというオナガを見たという人もいます。

 コンテナを積み上げたひさしの隅に、今年もツバメが巣を営んでいます。よっこいしょと箱を降ろすと、ヒナのかわいい声がしました。

 今年は全国的に開花が大幅に遅れました。園地によりばらつきはありますが、一般に「花の遅い年の梅は豊作」といわれています。適度の雨と日照のおかげで、わが家の梅の実も丸々と太っていました。

 集荷された梅は、次々と選別され、伊万里梅専用の赤い段ボール箱に詰められて、各地の主要市場に出荷されます。選果機で立ち仕事、選別をする方は忙しく回るコンベヤーの音で、鳥の声を聞く余裕もないということでした。(地域リポーター・中村智子=伊万里市)

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