巨勢川調整池で、ボートを使って行われた行方不明者の捜索=7日午前、佐賀市

 記録的な大雨に見舞われた佐賀県内では7日、佐賀市大和町の80代女性と伊万里市の20代男性が行方不明になり捜索活動が続いた。これまで唐津市の3人が負傷したほか、三養基郡基山町で土砂が道路をふさいで2世帯5人が一時孤立した。県のまとめで公民館などへの避難者はピーク時には全20市町の1380世帯3822人に上った。

 大和町では6日深夜に自宅から外出した80代女性の行方が分からなくなり、警察や消防団員らが付近の河川を捜索した。伊万里市黒川町の障害者福祉事業所から6日に行方不明になった利用者の20代男性も見つかっておらず、近くの川の下流から男性のものとみられる着衣などが見つかった。

 7日午前6時時点で唐津市や鹿島市など7市町の約5万9千世帯15万5千人に避難指示が出ていた。避難勧告は佐賀市や鳥栖市など13市町の約13万4千世帯35万3千人。住宅などの被害は6件確認された。

 JR長崎線の特急が終日運休となるなど交通機関にも大きな乱れが出た。土砂崩れや倒木などによる交通規制も相次ぎ、長崎自動車道上りの東脊振インターチェンジ(IC)-鳥栖IC間は、のり面の土砂の流入で通行止めが続いた。

 鳥栖市と福岡市を結ぶ鳥栖筑紫野道路は、近くのため池が決壊する危険から一部区間で通行止めとなり、鳥栖市や基山町で渋滞が続いた。伊万里市の海水浴場イマリンビーチの周辺では臨港道路ののり面が崩壊し、通行止めになった。

 唐津市浜玉町のJR筑肥線で土砂流入に巻き込まれて脱線した列車は7日も現場に残り、一部区間は終日運転を見合わせた。JR九州は「再開には時間を要する見込み」と話す。唐津市厳木町でのり面が崩れた厳木バイパスは復旧作業のため通行止めが続いている。

 武雄市東川登町の長崎自動車道上り線の川登サービスエリアは、周辺で発生した土砂崩れの影響でレストランの営業を休止した。

 佐賀市金立町の巨勢川調整池ではポンプの2台のうち1台が故障し、残りの1台で対応した。

 佐賀地方気象台によると、5日の降り始めからの雨量は佐賀市北山が最も多い582ミリ。伊万里市は442ミリ、佐賀市駅前中央は342ミリで、それぞれ7月の平年の月間雨量を上回っている。県内で6日に初めて出された大雨特別警報は7日午前8時すぎに解除された。8日夕方、局地的に雷を伴った激しい雨が予想されており、引き続き土砂災害などへの警戒を呼び掛けている。(取材班)

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