駐車場で土砂崩れに巻き込まれた車。乗っていた2人は救助された=6日午後2時29分、唐津市厳木町の道の駅厳木

JR筑肥線で、線路内に流れ込んだ土砂で押し出され脱線した車両=6日午後5時20分、唐津市浜玉町

 暖かく湿った空気が流れ込み、前線が活発化した影響で佐賀県内は6日、断続的に雨が降り続き、気象庁は数十年に一度の規模の災害が迫っているとして佐賀県などに大雨特別警報を出した。県内への特別警報は初めて。各地で記録的な雨量を観測、土砂崩れや河川の増水などがあり、各市町は住民に避難指示や勧告を出した。唐津市厳木町では土砂崩れに車3台が巻き込まれたほか、同市浜玉町ではJR筑肥線の線路内への土砂流入で列車が脱線した。雨は7日も降り続く見込みで佐賀地方気象台は厳重な警戒を呼び掛けている。

 佐賀地方気象台によると、6日午後8時までの降り始めからの雨量が、佐賀市北山で579・5ミリを観測。伊万里市で12時間雨量が302・5ミリとなり観測史上最大を記録。嬉野市では同日午後4時半ごろまでの1時間に84・5ミリの猛烈な雨が降り、観測史上最大となった。

 唐津市消防本部によると、6日午後1時ごろ、唐津市厳木町の厳木多久有料道路ののり面が崩れ、「道の駅厳木」の駐車場に土砂が流れ込んだ。車3台が巻き込まれ、40代男性2人が軽いけがを負った。

 JR九州などによると、6日午後3時20分ごろ、唐津市浜玉町渕上の筑肥線の線路上に土砂が流れ込み、停車していたJR筑肥線の西唐津発福岡空港行き快速列車(6両編成)の6両目が押されて脱線した。乗客は乗っておらず、車掌と運転士にけがはなかった。

 佐賀市の富士町下無津呂では、土砂崩れで民家の1階部分が崩れた。また唐津市北波多では、徳須恵川のコンクリート護岸が長さ110メートルにわたって崩落した。土砂崩れなどによる通行止めも相次ぎ、唐津市浜玉の国道202号などで全面通行止めとなった。

 県のまとめによると、6日午後8時現在、唐津、鹿島、嬉野、神埼、多久、武雄の6市と吉野ヶ里、江北の2町で8万8336世帯22万6092人に避難指示、佐賀市や伊万里市、鳥栖市などで8万3790世帯21万6856人に避難勧告が出され、15市町で569世帯998人が公民館や体育館などに避難した。その後も避難者が相次いだ。

 JR九州によると、長崎線、筑肥線、唐津線で運休や運転見合わせ、遅れが出た。7日も一部を除き始発から運転を見合わせる。

 気象台によると、7日午後6時までの24時間に予想される降水量は、多いところで250ミリ、1時間に80ミリの猛烈な雨を見込む。土砂災害、低地の浸水、河川の増水や氾濫に最大級の警戒を呼び掛けている。

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