佐賀市久保泉町川久保の残土置き場で男女2人を生き埋めにして殺害したとして、殺人罪などに問われた無職於保照義被告(68)=神埼市神埼町=の裁判員裁判の第12回公判が4日、佐賀地裁(吉井広幸裁判長)であり、被告の息子の証人尋問があった。現場の土中から遺体が見つかった当時の心境を「やっぱり出てきた」と振り返る一方、借金返済を殺害の動機とする検察側の主張を疑問視した。

 被告の息子は、犯行があったとされる2014年8月当時、残土置き場を管理する被告の会社に勤め、15年2月に被告から「姿を消すから」と言われ、経営を引き継いだと証言。15年7月の遺体発見当時の心境を「何かしら父や会社が関係しているとしたら穴の中かなと」と述べた。

 検察側は動機を巡り、亡くなった男性から4千万円の返済を求められていたと主張。息子は「父だったら返せない金額じゃない。残土の売り上げで5年で返せる」とも述べた。

 元従業員の男性も出廷。遺体が見つかった穴は犯行2日前とされる14年8月13日に掘ったと証言した。「社長から『盆休みに(解体業者が産廃を)持ってくるけん穴を掘ってくれ』と言われた」とし、穴の場所も指示されたと説明。休み明けには穴は整地され、その上に被告の指示で残土を積み上げたとした。

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