「給食費未納を要支援のシグナルととらえるべき」と話した鳫咲子教授=佐賀市の佐賀県自治労開館

 給食や就学援助制度をテーマに「子どもの貧困」を考える学習会が30日、佐賀市の佐賀県自治労会館で開かれた。跡見学園女子大の鳫(がん)咲子教授が講演し、給食費の未納について単純に親のモラルや規範意識の問題と見なさず「貧困のシグナルと捉え、支援を考えるべき」と訴えた。

 鳫教授は、2015年に埼玉県北本市が給食費未納の家庭に対し「未納なら弁当持参を」と通知した事例を報告した。「『払わないなら食べさせない』という脅しは、親の責任を子どもに取らせるやり方で不適切」と指摘し、「滞納を続ける家庭は子どもが育つ環境として何らかのリスクがある。未納は支援が必要なシグナル」と主張した。

 就学援助が受けられるのに受けていない家庭があることにも触れ「制度を知らない人もいる。全国的には毎年度、制度を説明する資料を配付する学校もある」と述べ、都道府県によって援助率に大きな違いがあることを紹介した。その上で「佐賀県は給食費未納の割合から見ても援助率は低い」と指摘した。

 学習会は、県内のスクールソーシャルワーカーでつくる臨職ネット佐賀分会が主催した。約40人が参加し「まずは県が調査して貧困の実態をつかむべき」「家庭によっては給食が唯一のまともな食事になっている」などの意見や報告があった。

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