働き方改革関連法案が29日、国会で可決、成立した。盛り込まれた高度プロフェッショナル制度(高プロ)について、佐賀県内の主要企業60社に佐賀新聞社がアンケート調査を実施し、ICT関連企業1社が「制度の対象となる」と答えた。制度利用の予定はないが、趣旨に賛同する事業所は5社にとどまり、「制度への影響は小さい」とみる企業関係者が多いとみられる。

 年収1075万円以上の専門職を想定した「制度の対象となる」と答えたICT関連企業は、本店を佐賀市に、主な活動拠点を東京都内に置き、海外の技術導入を図るため、高度な研究に携わる社員を佐賀と東京に配置する。研究員に関しては、管理職同等の時間裁量による給与体系から外しているため、「たまたま制度の範囲内に入った」(人事担当)という。

 制度対象は東京駐在の2~3人が該当するといい、「10人ほどいる佐賀の専門研究員もスキルアップで対象になる可能性がある」。制度の積極的な利用については明言を避けた。

 佐賀市内の建設会社は、高プロ制度について「該当する職種はない」としつつ、労働規制緩和策としての新制度に理解を示した。

 多くの企業が働き方改革の関連法案自体を「大企業のための法案」と考えており、中小企業が大半占める県内では影響は少ないとの見方が強いとみられる。

 一方で、労働組合の関係者は反発を強めている。連合佐賀は、高プロ制度自体を「過労死につながるのに、誰もが中身を知らない制度」と批判。県労連は、労働者派遣法が1999年の対象業務を拡大した改正法を例にとり「生産性を重視する現在の状況では、企業が制度の要件緩和を求めるのは必至」と警戒する。

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