騎手服姿の出水拓人騎手=鳥栖市の佐賀競馬場

 中学1年のころ、父親と千葉県の中山競馬場へ。間近で見たレースの迫力に圧倒され騎手への憧れが芽生えた。「格好いい」「自分の小さい体も生かせる」。自分で決めて中学卒業後に、栃木県にある騎手養成機関へ進んだ。

 佐賀競馬では3年ぶりの新人騎手だ。神奈川県厚木市出身。162センチ、48.5キロ。ことし4月1日に騎手免許を取得し、騎手の数が少ないため「出走機会が多い」と佐賀を戦いの場に選んだ。7日に初騎乗。22日の第5競走、単勝1番人気の馬で初勝利を挙げた。デビュー31戦目。「ゴールを切ったとき自分より前に馬がいなくて、笑みが止まらなかった」

 午前1時に起床、9時まで馬に乗って調教。食事を挟み午後4時半まで馬の世話をする。住まいは馬たちと同じ厩舎(きゅうしゃ)にある4畳半の1部屋。まさに“人馬一体の暮らし”で、週1度の休日に博多港までシーバスのルアー釣りに出掛けるのが唯一の息抜きだ。

 競馬組合から初勝利のゴール写真を贈られたが、部屋には飾っていない。「過去には関心がありませんから」。6月25日現在167回騎乗して11勝。騎手としての歩みは始まったばかり。「目標は最多勝騎手。佐賀競馬最高賞金(1着賞金2300万円)の佐賀記念で、JRAの強豪馬に勝って優勝したい」

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