九州電力が27日、玄海原発(東松浦郡玄海町)が再稼働して初めて開いた株主総会では、再生可能エネルギーを推進する脱原発の議案が株主から提出されたが、否決された。議長を務めた瓜生道明社長は「再エネは昼夜を通して発電できず、安心安全を大前提にバランスが取れた電力供給を続ける」と説明したが、原発の安全性に疑問を持つ株主が反発するなど議論は平行線をたどった。

 再エネを主力電源として推進する条文を九電の定款に入れるように提案した株主は「電源のベストミックスという議論自体が欧州では時代遅れ」と訴えた。

 原発30キロ圏内の自治体との協議会発足、使用済み核燃料再処理事業からの撤退を求める議案も出たが、いずれも否決された。熊本市の永尾佳代さん(65)は「株主の発言時間を制限し、再質問は許さない。原発の安全性について納得できる説明もなかった」と九電の対応を疑問視した。

 他の電力会社より配当金が低い点を批判する声も上がった。唐津市肥前町の田口常幸さん(66)は「反対運動をしていない一般株主から経営のまずさ、脱原発の意見が出た点が印象的だった。原発にかかるコストに対する考え方が変わってきた」と感想を述べた。

 会場前では福岡や佐賀、大分の市民ら約100人が抗議活動をした。唐津市の吉田恵子さん(66)は「再稼働に危機感を覚え、現場で行動を起こさなければと思った」と手作りのチラシを配っていた。

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