制作している水墨画の表現について話し合う尹さん(手前)と川﨑さん=佐賀市の浄土寺

 佐賀市与賀町の浄土寺で、外壁に水墨画を描く作業が行われている。中国人画家の尹雨生(インウセイ)さん(55)=佐賀市=が約1年前、同寺に制作を願い出て、下書きの作成や壁の下準備をした後、24日から描いている。壁画のテーマは「冬景色」。梅雨やこれからの猛暑の中、空模様も気にしながらの作業が続く。

 尹さんから水墨画を学ぶ川崎光春さん(74)も制作に携わり、2人で全体のバランスなど話し合いながら進めている。

 外壁は高さ約1・8メートル。道沿いの幅約66メートルに描いていく計画で、これまで下準備として、壁を洗浄した後、下地の処理として接着剤や白い塗料を塗った。

 筆を持つ際は下書きを見ず、「頭に(絵を)イメージして描いている」という。現在は、遠くに雪山が広がる景色の中に、数軒の民家や木々が浮かぶ。絵の具の濃淡や筆遣いで、橋の上や民家の屋根に積もった雪を巧みに表現していく。

 「ビジネスではない。奉納する気持ちで描いている」と尹さん。壁画を快諾した同寺住職は「寺には洋画家の山口亮一や百武兼行の墓もあり、芸術とのつながりがある。(絵を描くのは)良いのでは」と話す。

 外での作業のため、雨の時は中止になり、「昼は日差しが白壁に反射してまぶしい」と苦労もある。完成が待ち遠しいが、天候次第の面もあり、時期は未定という。

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