陸自のAH64D戦闘ヘリコプターが神埼市の民家に墜落した事故について、中間報告の内容を佐賀県議会特別委員会で説明する防衛省関係者(右奥)=県議会棟

 佐賀県議会で25日に開かれた佐賀空港・新幹線問題等特別委員会では、神埼市千代田町で2月5日に発生した陸上自衛隊目達原駐屯地所属のAH64D戦闘ヘリコプター墜落事故に関する審議が行われた。参考人として招致された防衛省の担当者は、事故原因になったボルトはAH64Dの「固有の部品」と説明し、他の機種への事故の影響は限定的との見方を示唆した。原因が特定されていない段階で、佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画の交渉を再開する意向を示していることに関しては「強引なやり方を考えているわけではない」とした。主な質疑を採録する。 

 原田寿雄議員(自民) (ヘリの羽根をつなぐ主要部品で、事故原因になったボルトも含まれる)ストラップパックは、他の機種には使っていないとのことだが、ボルトも同様か。

 石川武防衛装備庁プロジェクト管理部長 ストラップパックは、陸自が運用中か、運用予定の航空機の中で、AH64Dと観測ヘリのOH6Dの2機種にしか使っていない。OH6DはAH64Dと比べて極めて小型なため、ストラップパックの構造や素材、大きさが大幅に異なる。その意味で、破断したボルトはAH64Dに固有の部品だと言える。

 武藤明美議員(共産) 中間報告で説明は済んだと思っているのはいかがなものか。(県に説明した5月28日の)翌日に小野寺五典防衛相がオスプレイ配備計画の交渉を再開したいという意向を示し、県民は本当にびっくりした。まだ解決していないのに、なぜオスプレイの話を急ぐのか。

 小波功大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官 オスプレイの安全性については、県に対して丁寧に説明する責任がそもそもあると考えていた。大臣はかねてからの考えを示したと理解している。強引なやり方や、乱暴なことを考えているわけではない。

 江口善紀議員(県民ネット) 今後の事故原因の調査はどこが主になるのか。

 石川部長 陸上幕僚監部の事故調査委員会だ。これまでは主として国内の製造企業であるスバルで破断面調査などをやっていた。今後は米陸軍、AH64Dのライセンス元であるボーイング社にも協力対象を広げ、金属に関する国内の専門機関などの協力も得ながら、慎重に調査を進めたい。

 竹内和教議員(自民) 定期点検整備後の事故だった点が非常に気になる。点検項目の中に羽根やボルトは入っていなかったのか。

 石川部長 ボルトそのものは点検項目にないが、メインローターヘッドは一定の間隔で点検をすることになっている。ただ、事故機のメインローターヘッドは別のAH64Dに取り付けられていたもので、不具合が出たためボーイング社に修理に出していた。2012年に日本に戻り、梱包(こんぽう)された形で補給処に保管されていた。いわばオーバーホールを終え、新品同様であり、そのまま取り付けた。

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