国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、開門を求める漁業者の弁護団は25日、開門差し止めを認めた一審長崎地裁判決の訴訟で申し立てた「独立当事者参加」に関する上告理由書を最高裁に提出したことを明らかにした。提出は19日付。関連訴訟の和解協議で開門を含めた議論を認めなかった福岡高裁の方針を批判し「裁判を受ける権利を侵害している」と主張している。

 開門しない方針の国は昨年4月の長崎地裁判決を受け、控訴をしなかったが、弁護団が判決直前に参加を申し立てたため判決が確定しなかった。福岡高裁は3月、「判決が確定したとしても(開門を求める権利に)事実上影響を及ぼす可能性は低い」などとして申し立てを却下し、弁護団は上告していた。

 申し立てを巡る判断と和解協議は福岡高裁の同じ裁判長が担当している。上告理由書では、独立当事者参加を認めなかった判断や開門しないことだけを前提にした和解協議を示して「裁判所が国の方針に偏り、開門も含めた審理を拒絶する姿勢は違憲」などと訴えている。会見で馬奈木昭雄弁護団長は「開門の確定判決を守らない国と裁判所が同一体となるのは、三権分立から許されるはずがない」と非難した。

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