唐津市と伊万里市の境界付近の尾根に、風車12基程度を設置する佐賀県内最大の風力発電計画を巡り、県は20日、事業者が提出していた環境影響評価(アセスメント)方法書に対する知事意見を経済産業相宛てに提出した。付近に生息する鳥類の調査手法を不十分と捉え、再検討を求めている。

 法令に基づく建設手続きの一環で、日本風力エネルギー(東京)を代表とする合同会社「NWE―09インベストメント」が今年1月に方法書を経産相に提出していた。経産省は県の意見を踏まえ、7月28日までに事業者に対して大臣勧告を行い、改善を求める。

 県環境課によると、知事意見では、鳥類の調査について時間帯や回数などの詳しい記述がなく、生息や飛行の状況が「適切に把握されるか不明」と指摘している。追加で専門家に意見を求めるなどして、手法の再検討の経緯をアセスメントの結果をまとめる「準備書」に記載するように求めた。

 また、計画地点の南東にある「蕨野(わらびの)の棚田」を「非常に重要な景観資源」と位置付け、唐津市景観計画との整合性を考慮するように要求した。

 風力発電所は、唐津市北波多から伊万里市大川町にかけて風車を設置する計画で、最大出力は計5万4千キロワット。2020年8月の着工、23年4月の営業開始を目指している。

 県は2月5日と6月4日、学識経験者や自然保護団体などの委員でつくる「県環境影響評価審査会」を開き、方法書に対する知事意見を審議していた。

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