九州電力玄海原発の中央制御室で、4号機原子炉の起動作業をする運転員=16日午前11時、東松浦郡玄海町

 九州電力は16日、玄海原発4号機(東松浦郡玄海町、出力118万キロワット)を再稼働した。2011年12月に定期検査で停止して以来、約6年半ぶり。東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準下での再稼働は、九電川内1、2号機(鹿児島県)や玄海3号機などに続き5原発9基目で、九電が目指してきた原発4基体制が整う。

 16日午前11時、4号機の中央制御室で運転員が燃料集合体の間から制御棒を引き抜くレバーを動かし、原子炉を起動した。16日午後11時45分、核分裂反応が安定的に続く「臨界」に達した。20日に発電と送電を始め、30日前後にフル出力運転となる見込み。7月中旬に原子力規制委員会の最終検査を経て営業運転に移る予定。

 この日、発電所の門前では警察官が警戒に当たる中、朝から再稼働に反対する住民約130人が抗議活動を展開した。

 九電の瓜生道明社長は「引き続き、国の検査に真摯(しんし)に取り組むとともに、工程にとらわれることなく安全確保を最優先に慎重に進める」とコメントした。3、4号機2基の稼働で、代替的に運用していた火力発電の燃料費が1カ月当たり約110億円削減でき、九電の財務状況改善の好材料となる。ただ、現行の電気料金は4基稼働を前提に設定しているとして、当面、値下げはしない方針。

 九電は当初、今年3月の4号機再稼働を目指していたが、昨年10月以降、神戸製鋼所や三菱マテリアルの製品データ改ざん問題が発覚。長期停止の影響による3号機の2次系配管からの蒸気漏れや、4号機の1次冷却水ポンプの異常といったトラブルも重なり、約3カ月遅れた。

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