玄海原発の再稼働問題を巡る報道の一場面。行政の動きや市民の思いを丹念に取材した

玄海原発の再稼働を巡る報道でギャラクシー賞の奨励賞を受賞した伊万里ケーブルテレビジョン放送部の制作スタッフ=伊万里市の同社

 伊万里ケーブルテレビジョン(伊万里市立花町)が制作した九州電力玄海原発の再稼働を巡る一連の報道が、優れた放送番組を顕彰する「第55回ギャラクシー賞」報道活動部門の奨励賞を受賞した。原発30キロ圏に入る伊万里市の行政の動きと市民の思いを丁寧に伝えた点が評価された。

 ギャラクシー賞はNPO放送批評懇談会が主催し、報道活動部門には全国の放送局から30点の応募があった。同社の入賞は、市営散弾銃射撃場の鉛汚染問題を取り上げた2012年、13年に次いで3回目になる。

 同社は、玄海原発の再稼働に関する伊万里市の動きを、福島原発事故から玄海3号機が再稼働するまでの7年間に約200本報道した。受賞作はこのうち34本を60分に再編集している。

 審査委員は「再稼働に疑問を呈する市長の記者会見や関連協議を余すところなく伝えることで、命と暮らしに直結している人々の言葉と、国や電力会社側の言葉の説得力の差を浮かび上がらせた」と評価した。

 同社は市政に関する課題をできるだけ多くの人に考えてもらおうと、賛否が分かれるような複雑な問題にも正面から取り組んでいる。大鋸あゆり放送部長(46)は「今後も避難計画や再生エネルギーに関する課題など、市民が原発と向き合うための材料を提供していきたい」と語った。

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