丁子

 原産地は「香料諸島」として有名なインドネシアのモルッカ諸島。この熱帯で育つチョウジノキは高さ10~15メートル、完全に成長するまでに20年もの時間を要します。1年に2回、夏と冬に開花前の花蕾(からい)を採取し、乾燥させたものがクローブといわれる香辛料です。乾燥させたクローブは釘や丁の字に似た形をしており、香りは甘くほのかな渋み。味わいには鮮烈な辛みがあり、料理の臭み消しや香りづけに用います。

 日本では丁子、丁字(ちょうじ)、丁香(ちょうこう)などと呼ばれ、平安時代には香木の粉末を練った薫物(たきもの)によって香りを楽しむこともしていたようです。胃を温め気分を整える効果があることから胃薬や婦人薬などに配合され、また口中の殺菌や炎症を抑える目的で歯科用の消毒液などにも利用されています。(中冨記念くすり博物館)

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