ルーブル美術館の歴史のテーマで開講した公開講座=有田町の佐賀大有田キャンパス

 佐賀大有田キャンパスの本年度公開講座が12日夕、有田町の同キャンパスで開講した。芸術地域デザイン学部長の小坂智子教授が「ルーブル美術館とその歴史」のテーマで、世界的に有名な収蔵品を解説。王の権威の象徴だった美術品が、国全体に役立てる財産になった変遷について語った。

 小坂教授は代表的な収蔵品を紹介。「絵画は必ずしも事実を描いていない」とし、ダビッドのナポレオンの戴冠式には、皇帝即位に反対し式に出席しなかった母親が描かれたとした。同美術館は要塞、宮殿、ナポレオン美術館、芸術家が住むアトリエ、財務省として使われた歴史にも触れた。

 同美術館の役割については「王の威信を示し、一部の人しか見られなかった美術品が、1789年のフランス革命を経て、国のものとして皆が分かち合うとの考え方が生まれた」とし、美術品を保存、公開する近代の美術館像の契機になったと説明した。

 また、昨年、アラブ首長国連邦に開館した分館「ルーブル・アブダビ」は、仏側に支払う30年間の名称使用料が約530億円で、「美術品を文化の伝播(でんぱ)だけでなく、政府が外交やビジネスにしていることも見逃せない」と締めくくった。

 講座は来年3月まで毎月第2火曜(8月は第1火曜)に有料で開き、単回参加もできる。

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