九州電力玄海原発4号機の再稼働が迫っていることに「無力感がある」と述べた深浦弘信伊万里市長=市役所

 伊万里市は11日、18日に開会する定例議会に提出する一般会計補正予算案を発表した。4月に初当選した深浦弘信市長による肉付け予算で、12億1982万円を増額した。選挙で掲げた公約を反映させ、教育や子育てに重点を置いている。

 補正後の総額は前年同期比0・1%増の255億5167万円。深浦市長は会見で「教育関係にもっと投資したかったが、厳しい財政運営の中、優先順位を決めて計上した」と述べた。

 主な事業は、施設の修繕や備品購入について各小中学校や公立幼稚園、保育園の裁量で使える交付金の導入に416万円、全小中学校の教室にエアコンを設置するための設計費に1237万円など。教育関係以外では、若者の市外からの転入と就業を促すための奨励金に100万円、明治維新150年記念事業に577万円を計上した。

 また、「財源捻出のため、市長の足元から見直す」として交際費や通信費を減額した。市長名で出す弔電の対象を、全市民から市政功労者らに限定するよう見直した。

 

 

■再稼働に「無力感」 伊万里市長

 伊万里市の深浦弘信市長は11日の定例会見で、九州電力玄海原発4号機(東松浦郡玄海町)が16日にも再稼働する見通しになったことについて、「前市長が反対し、私が反対しても粛々と稼働していくことに無力感がある」と述べた。深浦氏は、事故が起きた場合の被害の大きさや、最終処理の方法が確立していないことなどを理由に、原子力発電に反対している。再稼働については3、4号機のトラブルを挙げ「信頼が置けない」と指摘した。

 その一方で、伊万里市長として反対しても、現在の事前同意の枠組みでは、県と玄海町が賛成すれば止めることはできないと捉え、「その中で何ができるか考えると、反対は反対としながらも、再生可能エネルギーの推進など市としてできることにまい進したい」と話した。

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