原発に反対する佐賀県内外の住民が九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)3、4号機の再稼働差し止めを求めた仮処分申し立ての抗告審の第1回審尋が8日、福岡高裁(山之内紀行裁判長)であり、九電側は棄却を求めた。原審の佐賀地裁で争った耐震性などの争点に加え、新たに火山の危険性も焦点となる。次回期日は10月29日。

 審尋は非公開。住民側は準備書面などで、玄海原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラ噴火の危険性に言及。また、九電側が主張してきた配管の安全性確保に対し、3月の3号機2次系配管からの蒸気漏れ事故を挙げて「全配管の徹底した検査をしない限り、適合性の疎明ができているとは到底言えない」と訴えた。

 九電側は、阿蘇カルデラの噴火間隔やマグマだまりの状況などから「事故が発生する現実的危険性は認められない」と反論した。

 火山リスクを巡っては、昨年12月に広島高裁が、阿蘇カルデラ噴火の可能性を挙げて、約130キロ離れた四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた。

 抗告を申し立てたのは、原発の運転差し止めを求める訴訟を起こしている「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)に加わる約170人。仮処分申し立ては佐賀地裁が昨年6月に却下する決定をし、住民側が福岡高裁に即時抗告していた。

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