佐賀県が試験出荷したウミタケ。1箱2万8千円の高値で落札された=福岡県柳川市の筑後中部魚市場

 佐賀県は、資源回復の兆しを受けて有明海で試験操業が行われている二枚貝・ウミタケを8日早朝、福岡県柳川市の筑後中部魚市場に試験出荷した。ご祝儀相場もあり、14個程度が入った1箱が2万8千円の高値で競り落とされた。

 市場には簡易潜水器業者が前日に採取した19箱が並んだ。7日の初競りで最高2万円の高値を付けたが、この日はさらに上回る結果となり、関係者からは「想像以上」「2万円でも驚きだったのに」という声が上がった。料理店に卸すために1箱競り落とした福岡市の業者の男性は「高いけれど、本当に求めている人は値段にかかわらず買ってくれるからね」と話した。

 ウミタケは10年ほど前から急激に個体数を減らし、近年漁獲はゼロに近い状態が続いていたが、佐賀県の海底造成事業の効果などで個体数増加が確認されている。県有明海区漁業調整委員会は6月末までの期間限定で県に試験操業を許可、簡易潜水器業者と、長い棒の先に金具を付けて水管を絡ませて採る「ねじ棒」業者が4回ずつ漁を行う。

 簡易潜水器協議会会長の井口繁臣さん(63)は「12年ぶりの漁で少し緊張し、興奮気味だった」と述べた。雨や風で水の透明度が落ち、視界は30センチ程度だったが「これだけ採れるのだから結構いるのだろう。立派な品物で、かなり注目されている」と手応えを感じていた。

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