外国人技能実習制度に関する調査結果を説明するラタナーヤカ名誉教授。右側はイイダ靴下の飯田会長=佐賀市の佐賀大学

 外国人が日本で製造技術や知識を習得する「外国人技能実習制度」について学ぶセミナー(佐賀大学経済学部主催)が5月28日、佐賀市の佐賀大学で開かれた。2014年から4年間、研究してきた同大のラタナーヤカ・ピヤダーサ名誉教授が、制度本来の目的を果たしていないものの、アジアの貧困軽減につながっている点を評価した。

 ラタナーヤカ名誉教授は、タイやベトナムなどアジアの実習生らから聞き取った調査結果を報告した。実習生と受け入れ企業は制度を雇用機会・労働力確保として認識し、実習生の9割が帰国後、日本で受けた研修とは関係のない仕事をしていると指摘した。

 一方で、実習生の7割が「日本で得た資金と知識を基に経済状況が改善した」と回答し、貧困脱却に貢献している点を強調した。「彼らは責任感など日本ならではの労働倫理を習得し、自国の経済発展にも役立っている。ただ、技術移転につながっていない。実態に合わせた制度の見直し、地域住民の理解が求められる」とした。

 また、ベトナムからの実習生を受け入れているイイダ靴下(杵島郡江北町)の飯田清三会長も講演。約60人が聴講した。

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