助成を受けて研究した内容を報告する広島大学総合博物館の佐藤大規さん=佐賀市松原の佐賀バルーンミュージアム

 佐賀の文化・教育の振興を支援する「鍋島報效会(ほうこうかい)」(佐賀市)が昨年度に助成した研究者による報告会が2日、佐賀市松原の佐賀バルーンミュージアムであった。佐賀市の多々良友博さんら3人が、弥生時代に環有明海地域であった日韓交流や、佐賀の御殿建築に関する研究成果などを報告した。

 多々良さんは戦前に県内で開かれていた炭鉱の状況を調査した。採掘跡にできた空洞を1958年ごろから調査した「古洞照合調査票」129件を基に、戦前期炭鉱数は50、石炭坑数は120以上が存在する可能性を示唆した。

 小郡市埋蔵文化財調査センターの山崎頼人さんは、弥生時代の日韓交流を出土土器の分布から調べた。弥生時代前期後半から中期初頭、渡来人が海岸だけでなく河川からも進出し交流を深めていたと推測した。

 広島大学総合博物館の佐藤大規さんは実相院本堂(同市大和町)の現状を調査し「貴重な御殿建築で、移築されてきた可能性が高い」と指摘。豪華な建具などから「以前は鍋島家に関わりのある家であった説が有力」とした。

 参加者からは「炭鉱は歴史の宝庫。少しずつ記録を補充してくれる人が出てきてくれたら」といった意見が出ていた。

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