日本鳥類保護連盟会長褒状を受けた青栁良子さん。左は日本野鳥の会佐賀県支部の宮原明幸支部長、右は御厨秀樹県農林水産部長=佐賀県庁

環境大臣賞の表彰状と盾を受け取った高志館高校教諭の中原正登さん=佐賀市の同校

 愛鳥週間(5月10~16日)に合わせて、環境省と日本鳥類保護連盟が行っている「野生生物保護功労者」に、県内から2人が選ばれた。トンボや淡水魚の調査研究と保全活動に尽力してきた中原正登さん(56)=高志館高校教諭、佐賀市=が県内初となる「環境大臣賞」を受賞。愛鳥モデル校への観察会など市民を対象とした自然環境の啓発活動に取り組んでいる日本野鳥の会佐賀県支部副支部長の青栁良子さん(74)=小城市=が、県内在住者で7年ぶりの「日本鳥類保護連盟会長褒状」を受けた。

県内初の「環境大臣賞」中原正登さん(56)佐賀市
トンボ、淡水魚調査に尽力

 県内のトンボや淡水魚などの調査研究や保全活動など長年の功績が評価された中原正登さん。「(受賞者として)言葉に重みが出れば、と思う。失われた自然を取り戻したい」と力を込めた。

 中原さんは約30年間、県内のトンボや淡水魚の生息状況の調査研究や保全活動に尽力してきた。市民に自然や生き物を大切に思う気持ちを育んでもらおうと「トンボ教室」を開くほか、高校教諭や大学教員らと1993年には「佐賀自然史研究会」を設立、研究を重ね論文も取りまとめた。

 幼い頃から昆虫や魚が好きで昆虫採集や魚釣りで遊んでいたという中原さん。「当時は町の至る所に生き物のにぎわいがあり、人と生物が共存していた」と振り返り、「全国的に生物が減少し、佐賀も減っているが、佐賀には希少生物が生存していてまだやれる環境がある」。

 環境保全と地域の経済発展との両立を目指す「エコツーリズム」を提案し、「地域資源として守ろうと言うだけでは難しい。地元の人も潤うような仕掛けが必要で行政の協力が不可欠」と思いを巡らす。エコツーリズムに力を入れる中米のコスタリカを例に挙げ、「佐賀が日本のコスタリカになれば」と笑顔を見せた。

 

青栁良子さん(74)小城市 野鳥や傷病鳥を保護

 このほど県庁で行われた日本鳥類保護連盟(矢島稔会長)の会長褒状伝達式。青栁良子さんは「褒状をいただけるなんて。驚いている」とかしこまった表情で受け取った。

 2000年から約5年間、当時住んでいた八丈島のビジターセンターでボランティアとして、島に生息する鳥でツグミの仲間の「アカコッコ」の保護活動に携わった。元々自然が好きで、野草などについて調べていたが、島でバードウォッチングを経験したことがきっかけだったという。

 04年、佐賀県に移住すると、日本野鳥の会佐賀県支部に入会。県内ではカササギなどの野鳥や傷病鳥の保護に取り組み、愛鳥モデル校に指定されている小中学校での観察会など子どもたちが自然に親しめるような環境づくりに尽力した。市民を対象に、小城公園や石井樋公園で探鳥会のリーダーも務めてきた。

 「これからも佐賀の素晴らしい自然を守っていきたい」と青栁さん。傷病鳥の保護で鳥獣保護管理員の負担軽減に向け、県に傷病鳥の保護施設が設置されることを望んでいる。

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