高柳快堂が絵付けした「色絵山水図大花瓶」(左)と「色絵鷹図皿」を里帰りさせた明治伊万里研究所の蒲地孝典代表=有田町のギャラリー花伝

 佐賀市久保田町出身の画家、高柳快堂(1824~1909年)が、明治初期に有田町の香蘭社で絵付けした大花瓶と皿が、百三十数年ぶりに欧州と米国から里帰りした。輸出用だった高柳の絵付けによる磁器は国内に残っているものが少ないといい、貴重な陶画といえそうだ。

 高柳は力強い筆致の作風で知られ、当時有田焼の輸出を進めていた有田に招かれ、香蘭社で焼き物の図案の下絵や商品開発に関わる傍ら、当時の白川小学校でも教壇に立った。

 里帰りしたのは「色絵山水図大花瓶」と「色絵鷹図皿」で、高柳が上絵を担った。輸出された有田焼の里帰りを手がける明治伊万里研究所の蒲地孝典所長(69)=有田町=が、それぞれ欧州と米国にあったものを見つけ購入した。

 大花瓶は明治14(1881)年製で高さ77センチ。雪が降り積もった南画の雪渓図で、家屋などが薄青や花赤の淡い色彩で描かれている。鷹図皿(直径46・5センチ)も同時期とみられ、木の枝に止まった鷹が2匹の小鳥を狙う様子を、日本画調で大胆な配色で表現した。

 蒲地さんは「輸出に向けた品質向上のため、南画家と焼き物のコラボレーションを考えた先人の思いがうかがえる。物や自然を敬う高柳の思想を、今の有田でものづくりをしている人たちに見て、感じてもらいたい」と話している。

 見学(事前予約)は同町のギャラリー花伝、電話0955(43)3183へ。

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