ハンセン病患者が受けた差別の歴史や、病への正しい知識を伝えているパネル展=佐賀県庁

 ハンセン病の正しい知識と差別の歴史を紹介するパネル展が4日、佐賀県庁で始まった。ハンセン病患者集落の強制撤去など、国の隔離政策により差別が助長されたことを振り返る資料や、昨年度末に県内の中高生らが菊池恵楓園(熊本県合志市)を訪問した様子などを捉えた写真など35点が並ぶ。8日まで。

 展示では、熊本県が1940(昭和15)年に本妙寺地区の感染者集落を撤去、157人を九州療養所(現・菊池恵楓園)に強制収容した際、路上で健診する様子を捉えた写真など、国内で長年続いた人権侵害の実態を知るための資料が並ぶ。

 ハンセン病はらい菌により主に末しょう神経や皮膚が侵される。遺伝性でなく、感染力も極めて弱い。現代では入院も必要なく化学療法などで治療できるが、1996年まで国の隔離政策が続いた。

 県はハンセン病に関する取り組みとして、毎年パネル展を開いているほか、県民が入所者を訪ねるなどして正しい知識の普及に取り組んでいる。県健康増進課によると、菊池恵楓園には昨年度末時点で、11人の県出身者が暮らしている。

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