米ニューヨークで個展「日本・佐賀の染色展」を開く城島守洋さん=小城市牛津町の城島旗染工

タペストリー(縦230センチ×横90センチ)

タペストリー(縦220センチ×横90センチ)

タペストリー(縦230センチ×横90センチ)

 明治後期から100年以上続く老舗の「城島旗染工」4代目・城島守洋さん(63)=小城市=が、米ニューヨークで個展「日本・佐賀の染色展」を開く。日本の伝統文様に中東やアジア諸国の文様を組み合わせるなど、鮮烈な色使いの手染め作品で世界に挑む。

 城島さんはこれまで五月のぼりを主力に、法被や旗を染めてきた。近年は少子化や住宅事情の変化などの影響もあり、五月のぼりの出荷が最盛期の半分ほどに減ったという。

 「このままでは日本の手工芸や風習が消えてしまう」と危機感を覚えた城島さん。「日本の文化に魅力を感じる外国人に染め物を紹介したい」と7年ほど前から海外に活路を探ってきた。

 形状を伝統的なのぼりからタペストリー(横50~100センチ、縦180~230センチ)に変更。これまでトルコ共和国のイスタンブールやイタリアのミラノで個展を催してきた。特に織物が盛んな歴史を持つトルコでは、「トルコにも節句に似た風習がある」「これはどうやって染めたのか」と興味を持って歓迎されたという。

 だが2年前、城島さんに病が発覚。「これからは伝統を守るだけでなく、自分の表現で祝いや祈りを表したい」。伝統の文様や図柄を踏襲する工芸品を長年作り続けてきた城島さんだったが、以前からやりたかった自分の“作品”を作ろうと決意したという。

 約40年にわたり極めてきた日本の伝統文様に、中東やアジア諸国の文様を組み合わせた。仕事で描くことがないアザミの花を、目が覚めるように色鮮やかなピンク色に配した。伝統の本染めや手描きはもちろん、シルクスクリーンなどの技法も取り入れた。どれも鮮烈な印象を残す迫力に満ちた作品で、心躍る華やかな世界を展開している。

 ニューヨークではタペストリーを中心に約50点を並べる。城島さんは「来年には地元の美術館などで帰国展を開きたい」と話している。

 ▽米国ニューヨークの日本クラブ画廊「日本ギャラリー」で14日~20日まで、入場無料。問い合わせは城島旗染工、電話0952(66)0101。

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