鳥栖市庁舎建て替え地の用途変更を協議した市都市計画審議会=市役所

 鳥栖市が進める市庁舎の建て替え計画で、市都市計画審議会(向門慶人会長)は30日、市が建て替え地と決めている宿町の現庁舎一帯を「第1種住居地域」から「近隣商業地域」に変更することを承認した。これに伴い敷地内での建て替えが可能になったが、委員から「計画を進める前に諮るべきで審議会を軽視している」と厳しい意見が相次ぎ、市執行部が陳謝する場面もあった。

 庁舎建て替えは2016年4月の熊本地震を受けて同年11月、橋本康志市長が「庁舎は耐震性能が不足している」として表明した。その後、市は建て替えを検討する委員会を立ち上げ、今年2月に現庁舎敷地内の北側グラウンドへの建て替えを決め、3月議会で設計費が可決された。

 庁舎のある土地は、住宅環境を最優先した住居地域で、建て替えるには用途地域の変更が必要だった。しかし、審議会への提案が予算も通った後になったため、委員からは「事前に審議会に諮るのが筋」「庁舎建て替えのために用途を変更するのはおかしいという声が市民から上がっている」と、市の手続きの進め方を批判する声が相次いだ。

 市は「もともと庁舎が都市計画法上の不適格建築物になっていたため、県と用途地域の見直しを進めていた。そこに新庁舎計画が浮上してきただけで、現地での建て替えありきで進めてきたわけではない」と釈明し、「誤解を招いた部分もあった」と謝罪した。

 また、建て替えでグラウンドがなくなることに「市内はただでさえグラウンドが不足しており、市民から整備を求める要望が強い」との意見が出され、市は検討を約束した。

 新市庁舎は7月に基本・実施設計に入り、19年度に着工し、国の財政支援を受けられる20年度末までに完成する予定。

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