入野小の児童と、ピアノを贈った野元禮次さん(右上)=唐津市肥前町

 福岡県北九州市の野元禮次さん(87)が28日、母校の佐賀県唐津市肥前町の入野小(多貝利彦校長、78人)にピアノを寄贈した。小学生の時に戦争を経験したことから、「おじさんができなかったことをしてほしい。楽しい思い出をたくさんつくって」と呼び掛けた。

 長女が使っていたもので今まで自宅で眠っていたが、「どうせなら子どもたちのために役立てたい」と寄付した。

 学校であった贈呈式では児童と交流した。野元さんが卒業したのは、終戦翌年の1946年。「父と兄は兵隊になり、家には母と姉しかいなかった。農繁期には人手が足りず大変だった」と子どものころを振り返った。当時は「学校で歌と言えば軍歌。楽しい歌は歌えなかった。ピアノを使って、みんなには楽しい歌を歌ってほしい」と話した。

 児童は早速、ピアノの伴奏に合わせて校歌を合唱。6年生の戸田こころさんが「音楽の授業やピアノの練習で大切に使っていきます」と感謝状を手渡した。

 ピアノは2階のホールに置き、誰でも自由に使えるようにする。集会で校歌を歌う時に使う。

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