「今の不安定な状況でも、無垢なものを持ち続けてほしい」と話す味志陽子さん=佐賀市松原

 佐賀市の味志陽子さん(71)が佐賀女子高合唱部のために作詞した「女声合唱とピアノのための聖少女」が楽譜となり、発売されている。同高合唱部から依頼を受けて書き下ろした。味志さんは「一生、少女の感性を持ち続けてほしい。これからを応援したい気持ち」と歌に願いを込める。

 30代の頃から同人誌の制作や自作した詩の朗読活動などを続けてきた味志さんが作詞し、作曲家の新実徳英さんが曲をつけた。「地の果ての羊たち」「聖少女」「ユリに属する」は3部作で、少女たちを包み込む応援歌となって完成した。味志さんは「このぐらいの年代の子たちは、苦しんだり、寂しがったりするけど、存在すべてが輝いている。今の不安定な状況でも無垢( むく)なものを忘れないでほしい」と話す。

 佐賀女子高の合唱部や卒業生ら約45人が3月の演奏会で初演をつとめ、重層的な歌声が会場を包み込んだ。《どの愛も追わなくていい もっと偉大な力で あらゆる日々に あなたは抱きしめられている》

 合唱部を指導する樋口久子教諭は「女の子を励ます、温かくて優しい詩。孤独の中で戸惑う子にそれでいいと語りかけるよう」。楽譜が発信されていくことを「自分たちが歌う喜びだけでなく、誰かが歌ってくれて広がりが生まれる。曲も成長していく」と喜んでいる。

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