佐賀県教育委員会は29日、県立高校入試のスポーツ・文化芸術特別選抜について、学校の希望枠を設けて対象競技に野球を含める方針を示した。県外への選手流出対策として「解禁」する。早ければ現在の中学2年生から対象になる。同日の「高校教育改革に係る懇話会」で事務局案を示した。

 県教育振興課によると、現制度は、国体種目を対象にスポーツ推進指定校22校、美術やセラミックで芸術推進指定校3校。昨年度は県立中からの進学者を除いた募集人員総数5560人に対し、5%に当たる280人の枠を設けた。野球は国体の正式種目ではなく、県高野連からも公平性の観点から「一部の学校に選手が偏るのは望ましくない」とされ、対象外だった。

 新制度案では、スポーツ、芸術の推進指定校に加え、裾野拡大を目的に、未指定の運動競技種目や文化部に、学校希望枠を設け、募集人員を増やす方針。

 学校が希望すれば野球に特化した入試枠を設けられる。学校側は有望な選手を獲得する機会が増え、高校で野球をしたい生徒も他競技と同じく特色選抜を受ける機会が得られる。県が活動実績や指導体制、設備状況、地域バランスなどに配慮しながら指定する。

 特定校に選手が集中する懸念は残る。県教育振興課は「学校側が手を挙げる手順があるため、一定の公平性が保たれる」とする一方、希望校が多い場合は一定の制限を設ける考えも示した。

 野球は、毎年30人前後の選手が県外高に進学、今春の選抜高校野球で史上3校目の連覇を果たした大阪桐蔭のエース柿木蓮投手もその一人。県教委から具体案の説明は受けていないが、県高野連は「選手獲得への平等性が保たれるならば画期的なこと。県外進学への歯止めになる」と期待を寄せる

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