原発事故による避難生活を描いた紙芝居を上演する松田早百合さん=佐賀市立図書館

 福島第1原発事故と避難生活の体験を紙芝居で語り継いでいる福島県浪江町の松田早百合さん(68)が27日、佐賀市立図書館で紙芝居を上演した。実話を基にした物語を通じ、人々の生活に大きな影響を与えた原発事故の実態を切々と語りかけた。

 避難生活を続ける中で原発事故の翌年に亡くなった80代女性を主人公にした「見えない雲の下で」で先の見えない避難生活の厳しさを訴え、「無念」では救助を待つ住民を前に避難を余儀なくされた消防団員の苦悩を描いた。紙芝居をスクリーンに映し出し、松田さんが福島弁で物語を読み上げた。

 松田さんは浪江町民らでつくる「浪江まち物語つたえ隊」の一員として、紙芝居作家・いくまさ鉄平氏が制作した紙芝居を全国で上演している。10回にわたって避難所や住居を移り、現在は福島市で暮らす松田さんは「見えない放射性物質がどれだけ大きな影響を及ぼすかを、多くの人に知ってほしい」と活動にかける思いを話した。

 松田さんは5月中旬から九州5県を訪れている。この日はコープさが生活協同組会が交流会として開催し、約40人が参加した。

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