淡い光を放つホタルを見つめる入所者=小城市三日月町の鳳寿苑

 小城市の特別養護老人ホーム3施設の入所者が24日夜、各施設内でゲンジボタルを観賞した。足腰が弱り、外出が難しいお年寄りに初夏の訪れを感じてもらおうと小城商工会議所青年部(田中謙一会長、44人)が出張観賞会を企画した。「本当にきれいかね」。入所者たちは車椅子やベッドの上で、優しい光を放つホタルの乱舞に息をのんだ。

 前日に市内の祗園川などで捕まえたホタルを透明のケースに入れ、会員十数人が手分けして各施設に持ち込んだ。

 このうち三日月町の鳳寿苑(ほうじゅえん)では、入所者が集う休憩所や個室を約1時間かけて巡回した。照明を消して真っ暗になった部屋に黄緑色の淡い光が浮かび上がると、「不思議かね」「きれいかね」。あちこちでため息が漏れ、何度もうなずきながら、小さな光の軌跡をじっと見つめる人もいた。

 出張観賞会は30年以上、歴代部員が続けている取り組み。ホタルは観賞後、自然に戻し、一部は繁殖用として地元の保存会に提供している。

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