牟田辺遊水地(後方)内を通る道路を通行止めにする手順を確かめる協力業者=多久市南多久町

 大雨による牛津川の洪水に備え、多久市南多久町の牟田辺(むたべ)遊水地で23日、国土交通省武雄河川事務所や地元の協力業者などが合同で水防訓練を実施した。域内に人がいないか確認しながら、チェーンなどで遊水地につながる全ての道路を封鎖する手順を確かめた。

 牟田辺遊水地は牛津川の中流にあり、普段は農地になっている。洪水時には川の水を周辺より数メートル低い堤防から流入させ、下流への流量を減らす。国交省が管理する一級河川で、民有地を遊水地として利用しているのは九州で1カ所だけという。

 遊水地の面積は53・4ヘクタールで、最大90万立法メートルの水をためることができる。下流域を中心に床上浸水などの被害が出た1990年7月の洪水を受け、2002年に整備された。これまで09年7月と12年7月の大雨時に貯水した実績がある。

 この日の訓練には、河川事務所や災害時の協力協定を結ぶ建設業者などから約30人が参加した。貯水池内を走る市道と農道の入り口17カ所を作業開始から約40分で封鎖した。

 武雄河川事務所の的場孝文副所長は昨年7月の九州北部豪雨を挙げ、「近年は雨の降り方が激しく、遊水地の重要性が増している。地元との連携を密にして万全の対応を心掛けたい」と話した。

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