池田勝利さんの作品と、展覧会をプロデュースした弟子でデザイナーの江口扶美雄さん=佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリー

初めて公開する池田さんの日常がつづられたノート「つれづれ」=佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリー

 「地上の皆様、いかがお過ごしでしょうか」。そんなあいさつ文を添えたデザイナー池田勝利さん(享年67)=佐賀市=の「最後の作品展」が22日、佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリーで始まった。2009年に亡くなって10年目を迎え、遺族が弟子の協力を得て企画した。「生活の全てがデザインに通じていた」と評される池田さん。色紙大の絵画や手掛けた企業ロゴのデザインなど約50点で足跡をたどる。入場無料、27日まで。

 妻正子さん(82)と長女の指山ちよみさん(49)が企画し、池田さんの弟子でデザイナー江口扶美雄さん(74)がプロデュースした。会場のギャラリーは池田さんが建物のデザインをした思い出の場所で、今年25周年を迎える。

 天真らんまんな人柄が表れた色紙の絵画は、余白を生かしデザイン性が高い。県内の飲食店など池田さんがデザインした店舗のロゴやマークは、レプリカにして床に並べた。初めて一般公開する蛇腹式のノート「つれづれ」は、亡くなった日に家族が見つけたという。イラストとともにつづられ、池田さんの日常が垣間見える。

 指山さんは「母が高齢になり、最後の個展になると思う。多くの人に見てほしい」と話す。江口さんは「仕事は厳しく、遊びは徹底的に楽しむ人だった。池田さんのDNAが私の中に生きている」と語る。

 池田さんは多久市生まれ、ニューヨークタイポグラフィ展など数多くのデザイン公募展で入選したほか、九州グラフィックデザイン協会副会長などを務めた。

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