佐賀市のバイオマス関連設備を視察し、秀島敏行佐賀市長と意見交換をしたオランダ訪問団=2017年10月、佐賀市役所

 「バイオマス産業都市」を目指す佐賀市が、この分野で先端技術を持つオランダの政府機関「イノベーション・クォーター(西部地域経済開発庁)」と、技術協力を進める覚書を交わす。オランダは施設園芸や藻類の培養・成分抽出に二酸化炭素(CO2)を活用しており、CO2の分離機能を備えた清掃工場を運営する市との相互協力に応じた。秀島敏行市長ら使節団が現地を訪れ、29日に調印する。

 オランダは、藻類培養などのバイオマスや再生可能エネルギーの活用に力を入れ、農業分野ではCO2のパイプラインを敷設してハウス栽培に活用している。植物工場と食用魚の養殖場を組み合わせ、水や養分を循環させる「アクアフォニックス」も実用化した。CO2を加圧・加熱して「超臨界」と呼ばれる状態にして藻類から成分を抽出する手法にも優れているという。

 佐賀市は、ごみ焼却で発生するCO2を抽出できる装置を稼働させ、藻類を培養している。昨年10月には、オランダ側からエネルギー研究財団「ECN」の技術者や大使館関係者が訪れ、協力体制づくりが双方のメリットになると判断した。

 調印式では秀島市長と、イノベーション・クォーター側の部門トップが覚書を交わす。佐賀市側は市長をはじめ、市議会や佐賀県、県地域産業支援センター、JA佐賀、民間企業の12人が出席する。

 市新産業推進課は「最先端の技術を取り入れ、将来的にはバイオマス関連商品のヨーロッパへの販路の役割も期待したい」と話している。

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