開門しない前提の和解協議を「不公平」と抗議した市民団体のメンバー。右は佐賀市の川崎賢朗さん=福岡市

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)の開門訴訟を巡り、佐賀など有明海沿岸の漁業者や支援者らでつくる「有明海漁民・市民ネットワーク」は15日、福岡高裁を訪れ、進行中の和解協議が「一方的で不公平」とする抗議文書を提出した。2010年に国に開門を命じた確定判決の無効化は許されないと主張、開門に代わる国の基金案を評価する高裁の勧告に疑問を呈した。

 文書は西井和徒裁判長宛て。佐賀、福岡、熊本の3県漁業団体が国の基金案による和解協議を望む考えを示した一方で、漁業者は開門調査を求め続けていることを強調した。非開門に固執せず、開門を含めた和解協議を開始するよう要望した。

 提出後の会見で原告漁業者の平方宣清さん(65)=藤津郡太良町=は「漁業者を追い込むような国の姿勢を認めず、司法は公平な立場に立ってもらいたい」。佐賀市川副町の漁業者、川崎賢朗さん(57)は「3県漁業団体の考え方に付記された、開門を含む有明海異変の原因究明こそが漁業者の根本にある思いだ」と訴えた。

このエントリーをはてなブックマークに追加