タカタ九州から社名を変更して稼働しているジョイソン・セイフティ・システムズ九州。=多久市東多久町

 欠陥エアバッグ問題でタカタが経営破綻してから6月で1年。民事再生の手続きが進み、焦点の一つである債務については、タカタの100%子会社だったタカタ九州の取引先約140社には全額返済する計画であることが分かった。多久市と西松浦郡有田町の2工場の従業員約500人の雇用も維持され、業務内容は変わらないという。佐賀県内への影響は最小限で済みそうだ。

 【経営体制】

 タカタは経営破綻後、3つの会社に分かれた。主要事業は、中国系米自動車部品大手メーカー「キー・セイフティー・システムズ(KSS)」に譲渡し、社名を「ジョイソン・セイフティ・システムズ」に変更。経営陣も一新した。リコール対応の部品の製造や回収については、「RTKサービス」が担当し、残ったタカタが、民事再生を進めていく。

 これに伴い、タカタ九州の県内2工場は「ジョイソン・セイフティ・システムズ九州」として稼働を続けている。社長にはタカタ九州から引き続き、桂田治夫氏が就任した。

 【債務】

 タカタの再生計画案における負債総額は約1兆823億円、タカタ九州は約61億円。民事再生を進めるタカタでは、取引のあるほとんどの会社に対し債務50万円までは全額保証する方針で、それ以上の債務については50万円を超えた金額の1%を基本弁済し、最終的には合計で約4%の返済を計画している。再生計画についての説明会を4月、債権者の多い東京と滋賀で開催。ただ、タカタ九州の取引先約140社には全額返済する計画のため、県内での開催はなかった。

 再生計画の認可決定の確定は6月下旬を予定している。確定後はタカタが提示した返済計画が実行される予定。

 長年取引のある県内下請け企業の代表者は「新会社から受注も受けている。外資系の企業が国内自動車メーカーの信頼を得られるかどうかで、業績にも関わってくる」と期待と不安を口にした。

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