有明海で育ったアゲマキ。6月から一部で漁の解禁が決まった(佐賀県有明水産振興センター提供)

 有明海の干潟に生息する二枚貝・アゲマキの漁が一部で解禁されることが11日、決まった。アゲマキは1990年代前半に姿を消したが、佐賀県有明水産振興センター(小城市)が中心になって種苗生産や放流を続けた結果、漁ができるまでに回復した。資源管理が必要で、漁は鹿島市で6月1日から1カ月間に限定される。まとまった水揚げは25年ぶりとなる。

 県有明海漁協が運営委員長・支所長会議を開き、漁再開の方針を固めた。県有明海区漁業調整委員会の16日の会合で正式決定する。

 漁協によると、解禁するのは鹿島市の浜川河口。漁協鹿島市支所の漁業者7人に委託し、600キロの水揚げを見込む。採取したアゲマキは漁協が一元的に管理し、市場に出荷するか、直売所で販売する方針。7月以降は、調整委の指示で再び全面禁漁にする。

 アゲマキはかつて有明海一円に生息し、ピーク時の88年には776トンの漁獲量があった。90年代初めから急激に漁獲量が落ち込み、93年には1トン、94年以降はゼロになった。減少した原因は分かっていない。

 センターは96年から再生に向けた取り組みを開始した。国の研究機関の技術協力も受け、2009年度から稚貝の大量放流を始めた。放流した稚貝が成長して親となるサイクルが生まれ、15年の調査で生息数が急激に増加していた。

 県有明海漁協の徳永重昭組合長は資源管理の必要性を強調した上で「明るい兆しを大事に育てて、以前のように漁獲できるようにしたい」と語った。

 アゲマキと同様に資源回復の兆候が見られるウミタケは、昨年3日間だった試験操業を延長する方向で調整する。

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