佐賀県は11日、九州新幹線長崎ルートを全線フル規格で整備した場合、県の負担額は歳出予算ベースで約2400億円となり、長崎県の約1千億円と比べて2・4倍になるという独自の試算を公表した。佐賀県は長崎県よりも時間短縮効果が小さいにもかかわらず、負担は大きくなるという結果になっている。

 試算は同日開かれた与党検討委員会で山口祥義知事が説明した。数字は交付税措置で減額される前の額になる。措置後の実質負担額でみると佐賀県は約1325億円、長崎県は559億円になる。根拠になるデータは、国土交通省が3月にまとめた試算から引いた。

 山口知事は検討委で、佐賀県の財政規模が約4300億円なのに対し、長崎県は約7千億円と大きいにもかかわらず、負担が逆転するため「大まかにみて佐賀の負担感は長崎の4倍ほどになる」と説明した。

 整備新幹線の建設費は、JRの貸付料収入を充てた残りを国が3分の2、地元自治体が区間に応じて3分の1負担する枠組みになっている。

 長崎ルートは新鳥栖-長崎(約117キロ)の総延長に対し、佐賀は58・1%の約68キロ。長崎は41・9%の約49キロ。この距離差以上の負担額の開きに、検討委の国会議員からも疑問の声が相次いだ。国交省は「長崎側の額は貸付料見込み(なので安い)。佐賀側は入っていない。よく検討してみたい」と話した。

 財務省は4月の財政制度等審議会(財政審)分科会で武雄温泉-長崎間の事業費が5千億円から1200億円膨らみ、6200億円程度に上振れするとの見通しを示しており、両県の負担額も変わるとみられる。

 佐賀県の関係者は「貸付料や財政審の見通しを考慮していない大まかな試算だが、それでも佐賀の負担が長崎に比べて膨大という結果は変わらない」と話す。

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