三養基郡上峰町は、町内の中学1年と3年を対象に、学習塾や習い事で使える「スタディークーポン」の配布を始める。都市部と地方の経済的な教育格差を緩和する狙いで、185人に1人当たり3万円のクーポンを支給する。夏休み以降の運用に向けて事業を委託する業者の選定を進める。町教委によると、佐賀県内では初めての試み。

 町は2017年度までの4年間、大阪市の学習塾と提携し、「中1ギャップ」の解消と中3の高校受験対策を主眼に、英語と数学のオンライン補充学習を年間5コマ実施してきた。本年度から10コマに拡充することを計画し、生徒にアンケート調査をしたところ、「塾での学習を充実させたい」「スポーツや文化活動にも取り組みたい」というニーズも多かったため、希望の教育サービスを受けられるクーポンの導入を決めた。

 クーポンは町が委託する業者が発行し、生徒の希望に応じて町内外の学習塾や家庭教師、習字や楽器などの教室、スポーツクラブなどで使えるようにする。譲渡や偽造ができない仕組みもつくる。事業費は1066万円。

 町教委によると、同様の取り組みは全国では東京・渋谷区や大阪市など一部の自治体で実施されている。ただ、所得が比較的に低い家庭を対象にしているケースがほとんどで、所得制限を設けずに全生徒を対象にするのは珍しいという。

 町教委は5月中に事業の委託業者を選定する。業者は、塾など教育サービスを提供する事業者とクーポン使用に関する契約を結び、生徒が利用できる態勢を整える。武広勇平町長は「家庭の教育費の中で多くを占めるのは習い事と聞いている」とした上で、クーポンを「子育て支援の一環として力を入れ、住みよい町づくりにつなげていきたい」と話す。

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