2016年に当時4歳だった長男にけがを負わせて死亡させたとして、傷害致死罪に問われた母親の被告(32)=福岡県朝倉郡筑前町下高場=の裁判員裁判で、佐賀地裁は10日、「害意はなくとっさの弾みで生じた事件」として懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。

 吉井広幸裁判長は判決理由で「しがみついてきた子どもを引き離そうとしてとっさに手が出て力が入ってしまった。転倒とかけがをさせようという害意はなかった」と述べた。

 被告の近くに頼りになる知人が少なく、当時の夫が仕事で長く自宅を空け、経済的不安も抱えていたなどとし、「犯行に至った経緯や動機に同情できる点があり、社会内で更生の機会を与えるのが相当」と判断した。

 判決によると、被告は16年8月5日夕方から夜にかけ、当時住んでいた多久市の自宅で、脚にしがみついた長男の胸付近を押して転倒させ、頭部を床に打ち付けて急性硬膜下血腫の傷害を負わせた。同年11月2日、入院先の病院で脳機能障害により死亡させた。

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