県庁前に更地となっているNHK佐賀の新放送会館建設予定地=佐賀市

 NHK佐賀放送局(湧川高史局長、佐賀市城内)は、佐賀市松原の佐賀商工会館跡地への移転が、当初の来年3月から2年程度遅れることを明らかにした。軟弱な地盤対策や資材高騰などで業者選定が難航したため。今年8月までに建設業者を決め、新放送会館は2021年1月の完成を目指す。21年度上期に運用を始める。

 

 NHK佐賀によると敷地面積は3715平方メートル。16年11月に地上4階(高さ約22メートル)、鉄塔約70メートルの免震・鉄筋コンクリート造の基本設計を終えていた。昨年8月に着工を予定していたが、同7月、東京で実施した建設工事の一般競争入札は不調に終わった。

 入札不調の理由について、NHKが想定した建設費と、軟弱な地盤対策や高騰する資材費用などを踏まえた業者側の入札額と「相当開きがあった」(NHK佐賀幹部)という。

 このため、契約を「技術提案・交渉方式」とする公募型プロポーザルを採用。このため新会館は、外観は原案に近い形を維持しながら、構造は地上3階(高さ22メートル、延べ床面積約5200平方メートル)の免震・鉄骨造の基本設計に変えた。

 プロポーザルでは佐賀特有の地盤に最も適した工法や技術を有する業者を重要視するという。併せて工期短縮や建設コストの縮減など総合的な判断で優先交渉権者を決める方針。

 NHK佐賀の居石浩己副局長は「一等地に建設されるため市民に開放された放送局を目指すとともに、水害や地震など災害に対する情報発信基地としての役割も担う」と強調。「県民の期待は強いと感じている。一日でも早い運用開始に向け努力したいが、地域に信頼される放送局を確実に進めたい」と説明した。

 新会館に機能を移した後、現在の放送局の敷地などは県が買い取る覚書を交わしている。県は跡地利用について「佐賀城公園区域内に入る」と説明し、2年間の遅れについて「特に影響はない」としている。

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