自作の紙飛行機を力強く飛ばす子どもたち=佐賀市の開成小体育館

折り紙ヒコーキ滞空時間のギネス記録を持つ戸田拓夫さん(左)から折り方の指導を受ける参加者=佐賀市の開成小体育館

 急性リンパ性白血病で2002年に9歳で亡くなった井上健史君をしのぶ紙飛行機の競技大会「たけし杯」が5日、健史君が生まれ育った佐賀市で開かれた。紙飛行機が好きだった健史君の命日5月8日が昨年、「紙飛行機の日」に制定されたことを記念した初めての催し。親子連れなど約160人が訪れ、たった1枚の紙から作られる紙飛行機の楽しさや奥深さに触れた。

 生前の健史君に紙飛行機を教えたことがあり、記念日制定にも尽力した折り紙ヒコーキ協会会長の戸田拓夫さん(広島県)が駆けつけ、滞空時間ギネス記録(29秒2)保持者の技を伝えた。戸田さんは「紙の繊維が壊れないようここは軽く折る」「翼がよじれないよう触りすぎない」などと折り方をアドバイス。子どもたちは、戸田さんがギネス記録を出した時と同じサトウキビからできた紙を丁寧に折って、より長く飛ぶよう微調整を重ねた。

 完成した紙飛行機の滞空時間を競う大会では、子どもだけでなく、保護者が熱くなる姿も。8秒25で子どもの部1位となった熊本市の前原柊次朗君(11)は「投げ方や、胴体の根元を少し上げるところを工夫した。一番になってうれしい」と話していた。

 戸田さんらによるデモンストレーションや、的当てゲームなどのアトラクションも盛り上がった。

 健史君の父で、折り紙ヒコーキ協会九州支部の井上英史さん(56)は「無事大会を終えて健史も喜んでくれたかな」。在りし日の笑顔を思い浮かべ、「(大会に)名前が残り、みなさんとの出会いもあった。こんな体験をさせてくれた我が子に感謝したい」と語った。

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