2016年に当時4歳だった長男にけがを負わせて死亡させたとして、傷害致死罪に問われた母親の藤村早紀被告(32)=福岡県朝倉郡筑前町下高場=の裁判員裁判公判が8日、佐賀地裁(吉井広幸裁判長)で開かれた。検察側は「一方的で危険な行為」として懲役5年を求刑、弁護側は執行猶予付き判決を求め、結審した。判決は10日。

 検察側は論告で「しがみついた長男を突き飛ばし、柔らかいマットでも(頭部に)皮下出血が生じる危険な行為だった」と指摘した。被告は事件以前から長男に繰り返し手を出していたとし、「追い込まれた時に長男に当たる傾向があった。改める機会はあったのに向き合わなかった」と強調した。

 弁護側は最終弁論で「被告は長男の胸を右手で押しただけで、予期せず転倒した。極めて事故に近く、執行猶予を付すべき」と訴えた。「本件は虐待の一環ではなく、日常的な虐待の証拠は何もない」とし、くむべき事情として妊娠中でつわりがひどかったことや、慣れない土地で仕事や育児に追われた点を挙げた。

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