大型クルーズ船の受け入れに向けて、佐賀県が環境整備に乗り出す伊万里港=伊万里市

 伊万里市の伊万里港を管理する佐賀県は、国内外の大型クルーズ船を受け入れるための体制づくりに乗り出す。アジア貿易で成長する港の観光面での振興を図り、必要な施設整備や安全対策を行う。6月補正予算案に調査費3900万円を計上する方針で、2019年度以降に整備に着手する。

 伊万里港は県内唯一の国際コンテナ港で、九州第4位の取扱量を誇る。中国、韓国に近い地の利を生かして成長を続けているが、クルーズ船の受け入れに関しては、必要な安全対策を施していないため入港の打診があっても断っていた。

 国土交通省九州地方整備局によると、中国発着のクルーズ船の急増を受け、九州への外国クルーズ船の寄港は年々増加している。沖縄県を除く九州各県と山口県下関市への寄港は2017年、過去最多の957回に上った。

 その中で隣県の博多、長崎、佐世保港が国内有数の寄港地になっており、伊万里市や地元の観光団体などが伊万里港での受け入れを佐賀県に要望していた。

 受け入れには、船を安全に出入港させるための運用基準の策定や岸壁などの施設整備が必要になる。県は本年度中に事業化に向けた調査を行い、需要動向も踏まえて事業規模を決める。調査費3900万円の半分は国の補助で賄う。

 県は唐津市の唐津港でもクルーズ船を受け入れており、4月には県内で初めて外国船が寄港した。ただ、入港できるのは5万トン級までで、より大きな岸壁がある伊万里港はそれ以上の受け入れが可能とみている。

 乗客向けの観光地は唐津港の場合は主に唐津市内、伊万里港は伊万里や武雄、鹿島市などを想定し、すみ分けを図る。各観光協会が連携してツアーの企画を練るという。

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