国際神経芽腫学会の特別功労賞に選ばれ、「国内の研究者の励みになれば」と話す中川原章氏=佐賀市

 小児がんの「神経芽腫」の国際的な研究者で、佐賀国際重粒子線がん治療財団理事長を務める中川原章氏(71)=佐賀市=が、国際神経芽腫学会から「Lifetime Achivement Award(特別功労賞)」を日本人として初めて受賞する。9日から米国サンフランシスコで開かれる国際学会に出席し、授賞式でスピーチを行う。中川原氏は「国内研究者の励みになれば」と受賞を喜んでいる。

 特別功労賞は2000年に創設された。神経芽腫分野での研究業績や学会への貢献度などを基に、世界的な研究者の推薦を受けて選ばれ、これまでに欧米を中心に5人が受賞した。中川原氏が米国の大学で研究に励んでいたころの指導教授も含まれている。

 中川原氏は九州大学医学部の学生時代に小児がん・神経芽腫研究の道に入り、米国のワシントン大学に籍を移しながら約45年間、論文を発表してきた。今年2月には、神経芽腫の自然治癒の鍵となる遺伝子発見などで「2018年比較腫瘍学常陸宮賞」も受賞した。

 国際学会からのメールで1日深夜、受賞を知った。その後、研究者仲間や教え子らから「日本人として誇りに思います」「(常陸宮賞との)ダブル受賞おめでとうございます」と祝福のメールが続々と届いた。

 中川原氏は「臨床時代を含め、積み重ねてきた研究成果への功労の意味があるのだろう。この二つの賞を糧に新たな論文作成に取りかかりたい」と意欲を新たにしている。

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