5年間実施された県主催の伝承芸能祭。1998年は白髭神社の田楽など31団体が披露した=佐賀市文化会館

 佐賀県は、県内各地に伝わる浮立や踊りなどの芸能が一堂に会する伝承芸能祭を20年ぶりに復活させる。10月8日に佐賀市文化会館で開き、県内全域を対象にした民俗芸能の実態調査も実施し、本年度内に冊子にまとめる。地域に伝わる芸能を通して、幅広い世代が交流する機会を創出する。

 県文化課によると、県主催の伝承芸能祭は1994年度から98年度までの5年間、鹿島市を皮切りに唐津市や武雄市など場所を変えながら開かれた。その後は「県内全域で伝承芸能を普及、啓発するという当初の目的を果たした」(文化課)として途絶えていた。

 県は、芸能の継承が子どもからお年寄りまで多くの住民が知り合い、連帯感を強めるきっかけになると再評価した。山口祥義知事が本年度当初予算で掲げた「さがの誇りと志の醸成」の一環として、「肥前さが幕末維新博覧会」とともに目で見て体験する企画として復活させることを決めた。事業費は4846万円。

 県内全20市町からの参加を目指しており、20組が舞台に立つ予定。保存活動に積極的な県外団体も招く。

 イベントに加え、民俗芸能の実態調査も行う。98年度に県が実施して以来20年ぶりで、広く紹介するため冊子化する。前回調査では515の芸能を確認したが、「担い手不足で活動を休止している芸能も随分とある」(文化課)という。

 山口知事は「団体間の交流によって『伝承に苦しんでいるのは自分たちだけではない』という雰囲気で、みんなで盛り上げていく元年にしたい」と話している。

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