明治安田生命J1リーグ第11節最終日は29日、大阪府のパナソニックスタジアム吹田で1試合があり、サガン鳥栖はガンバ大阪に0-3で完封負けした。鳥栖は2012年のJ1参戦後、クラブワーストの6連敗。通算成績は2勝2分け7敗(勝ち点8)で、順位は一つ下がって17位。
第12節は5月2日にあり、サガン鳥栖は午後8時から鳥栖市のベストアメニティスタジアムでコンサドーレ札幌と対戦する。
鳥栖は攻守のバランスを崩して後半に3失点。シュートの精度も低く、4試合連続の無得点に終わった。
鳥栖は前半、G大阪の連動した攻撃に苦しみながらも無失点でしのいだ。37分のFW米倉の強烈なシュートはGK権田がセーブ。43分のFW黄義助(ファン・ウィジョ)のループシュートはDF鄭昇〓(火ヘンに玄)(チョン・スンヒョン)がゴール前で辛くもクリアした。
後半は攻防が激しく入れ変わった。15分の好機はMF福田のクロスにFW小野が頭で合わせたが得点ならず。23分、G大阪FW倉田のミドルシュートで先制を許すと、37分に黄義助、ロスタイムにはMFマテウスに追加点を許した。
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4戦連続無得点
「ずっと同じことの繰り返し…」。試合後、MF原川は悔しさを隠しきれなかった。鳥栖は第8節・磐田戦以降、これで4試合連続の完封負け。いずれも前半は無失点でしのげているのに、後半決まったように失点し、点を奪い返すことができない。泥沼から抜け出せず、J1昇格後ワーストの6連敗となった。
決して走り負けず、球際激しい守備を誇りにしてきたはずだが、昨年9月の鹿島戦を最後に17試合連続で無失点試合がない。後半の勝負どころで最前線からのプレスや選手間の連係がわずかに緩み、相手にスペースを与えてしまっている。
「1発で流れが変わってしまった」とフィッカデンティ監督。後半23分、G大阪FW倉田のミドルシュートで先制されると、攻守のバランスを立て直すことができず、さらに2点を失った。
「おのおのが好きな場所で、好きなことをやっている。攻撃と守備がつながっていることを理解しないといけない」と原川。「粘り強く守れず、チャンスを生かせていない」(MF福田)と課題は明らかだ。
昨季チームはホームで圧倒的な強さを示す一方、アウェーで2勝しか挙げられなかったが、年間を通して勝ち負けが交互に続き、「強いのか弱いのかよく分からない状況もあった」とGK権田。
「鳥栖の現実を再認識させられている。つらいし、しんどいけど、いまを本当に大切にできれば必ずいい時が来る」。守護神は仲間の思いを代弁した。
鳥栖・FW田川亨介(2試合連続で先発出場)「セカンドボールが拾えず、攻撃がワンパターンになってしまった。状況に応じて柔軟性を持った判断をしていかないといけない」
G大阪・MF遠藤保仁「3―0は理想的なスコア。ピンチも数少なかったし、安定した戦いができた」